渡良瀬川上流の足尾は、約100年前の鉱毒事件による煙害などで、大規模に森林がなくなってしまいました。その時、土壌(土)も流されてしまいました。一方、下流の渡良瀬湿地帯(遊水池)は今、日本で本州以南最大のヨシ原を有する低層湿原となり、そこに依存する絶滅危惧種が多く、ヨシ原の保全・湿地再生が課題です。
わたらせ未来プロジェクトは上流・下流の連携を進め、渡良瀬川流域の自然環境の保全・再生と環境保全型社会の構築をめざしています。
以下は具体的な活動内容です。
●日本有数のヨシ原を守ろう
渡良瀬湿地帯での観察会(自然と歴史)を行なうとともに、広大なヨシ原を支える地域のヨシ産業と連携し、ヨシ刈りやヨシズ編みを地域学習として取り組んでいます。また、新たなヨシの利用方法について学術機関とともに調査・研究を行なっています。
●お宝探しプロジェクト-湿地帯のタイムカプセル
渡良瀬湿地帯の湿地再生をめざし、学術機関や周辺の学校とともに学校ビオトープを利用した植物調査研究・環境教育をおこなっています。
●足尾にふるさとの森を復活させよう
足尾にふるさとの森を取り戻すために、どんぐりの里親制度や、上流下流協働の植樹活動などおこなっています。
●ウォークtheわたらせ
2004年11月より渡良瀬川流域の人々・資源をみるために渡良瀬川源流部から渡良瀬湿地帯まで歩きとおすイベントをおこなっています。
●わたらせ流域プロジェクト
渡良瀬川流域のNPO・自治体などをネットワークでつないでいきます。そのための具体的な提案をしながら取り組んでいきます。
2011年から、渡良瀬遊水地湿地保全・再生プロジェクトを展開中。第2調節池においてモニタリングと湿地メンテナンスを実施